転職ノウハウ

入社・退社に伴う手続き

内定を保留したい時はどうする?

 応募先から内定が出たとき、その会社が第一志望で「絶対にここに入社したい」と決まっている場合は良いのですが、時にはそうでないこともありますよね。「第一希望は別の会社なのだけれど、まだ結果が出ていない」「ほかにもっと条件のいい会社から内定が出るかもしれない」など、すぐに返事ができず悩んでしまう場合もあります。そんな時にどうすれば良いのかを解説します。
 
 
■「とりあえず承諾」はNG!

 ・いったん内定を承諾した上で、他の志望先から内定が出たら辞退する
 ・はっきりとした理由も言わずに回答を引き伸ばした挙げ句、結局辞退する
といった対応は、重大なマナー違反です。内定承諾を即決できない場合は、「返事を待ってほしい」ということを相手先に誠実に伝えるようにしましょう。
 
 
■他社も選考中であることを正直に伝える
 
 企業から内定の連絡をもらったら、まずは内定に対する感謝の気持ちを伝えましょう。そのうえで、他社の選考も受けているため、内定承諾の返事を待ってほしいということを正直に伝えましょう。
 
【トーク例】

 「先日、御社より内定のご連絡をいただきました○○と申します。このたびはご連絡ありがとうございました。すぐにお返事を差し上げるべきところなのですが、現在ほかにも面接を受けているところがあり、その結果が●月●日に判明する予定です。御社には非常に魅力を感じているのですが、しっかりと考えたうえで判断したいと考えております。誠に勝手なお願いではございますが、●月●日まで返事を待って頂くことは可能でしょうか?」
 
【注意点】

1)できるだけ早く保留の意思を伝える

 メールで内定の連絡をもらった場合も、まずはすぐに電話で連絡をするのが良いでしょう。そのうえで、改めてメールでも伝えておくと相手方にも記録が残り、後々のトラブルが防げます。

2)いつまでに回答するのかを明確にする

 企業側も採用を早く決めたいと思っているので、返事を待ってもらえる期間は2〜3日から長くて1週間と考えておきましょう。

3)入社の意欲があることをアピールする

 「正直に」と言っても、「実は第一志望の会社がほかにありまして…」などと伝えてはいけません。「御社には大きな魅力を感じている」など、入社する意欲が充分にあることを伝えたうえで、「人生を左右する選択なので後悔のないようじっくり考えて回答したい」など、前向きな言い方になるよう気をつけましょう。

4)保留の理由を言いたくない場合

 「他社の選考を受けていることを伝えると印象が悪くなるのでは?」と、どうしても心配になる場合は、「家族と相談してからお返事を差し上げたい」といった理由で保留にする方法もあります。ただし、これで待ってもらえるのは2〜3日程度と考えましょう。
 
 
■内定を取り消される可能性は?
 

 内定保留の申し出に対しては、ある程度の期限を設けて返事を待ってくれる企業が多いと言えます。ただし、内定先がすぐにでも入社できる人材を求めている場合、返事が遅れることを理由に内定が取り消される可能性も全くないとは言えません。よくよく考えた上で回答しましょう。

 また、企業も忙しい中で採用活動を行っていますので、承諾するか辞退するかを決めたら、できるだけ早く連絡を入れるようにしましょう。辞退する場合、特に聞かれない限り「他社で内定をいただいたので」などと告げる必要はありません。

 転職の場合でも、最初に内定が出た会社に入社しなければならないということはありません。充分に検討し、納得したうえで、自分に合う会社を見つけることが大切です。
 ただし、時間を割いて選考をしてくれた企業に対して感謝の念を忘れることなく、マナーを守って転職活動を行うようにしましょう。
 
 

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