中途採用が面接重視とはいえ、書類選考をおろそかにしては、面接にたどり着くこともできません。特に採用人数が少ない場合や、応募者が殺到する人気企業の場合などは、書類選考でかなりの人数を絞り込むこともあります。ここでは、書類選考でどんなところが見られているのか、採用担当者の声を聞いてみましょう。
■履歴書
・最初に見るのは写真です。清潔感があり、明るい印象を与えるものがいいですね。 |
・手書きの場合は、ものすごく綺麗な字でなくてもいいので、「丁寧に書いているな」と思えるものは好印象です。書き間違いを二重線で消したり、修正液を使ったりしているものはそれだけでアウト。間違えたら、手間を惜しまず書き直してください。 |
・誤字脱字が多いと「正確に仕事ができない人だ」と判断します。手書きはもちろん、パソコンの誤変換にも気をつけましょう。 |
・一箇所でも空欄があると、印象が悪くなります。特に「書類提出日」の未記入は要注意。「書きためて、いろいろなところに送っているのかな?」と思います。 |
・「資格・免許」の欄に、業務と関係のない資格をたくさん書いてくる人がいますが、全く有利になりません!逆に「何がしたいのかわからない」と、応募者の志向に疑問を持ってしまいます。 |
《注意点》
採用担当者が履歴書を見るのにかける時間は、1枚あたり30秒〜2分くらいと言われます。その短時間で「不採用」と判断されないためには、
「空欄を残さず、間違いなく、丁寧に書類を作る」ことが大切です。
■職務経歴書
・大量の書類を一度に見ることが多いので、レイアウトが良くないとそれだけで見る気が失せます。行間が詰まりすぎている、長い文章がだらだら続く…など、ちょっとしたところが印象を左右します! |
・「職務経歴」に会社名だけを書いている人、あなたのいた会社をこちらが知っているとは限りません!何をする会社なのか、「事業内容」をきちんと書きましょう。同じ「経理」という職種でも、従業員10名程度の会社と1000名の会社ではまったく違う場合があるので、従業員数もしっかり書いてほしいですね。 |
・「職務経歴」の欄に所属部署と年数だけを書いてくる方がいますが、これでは自己アピールになりません。具体的にどんな成果を残したのか、そこでどんなスキルを身につけたのかをこちらは知りたいのです。 |
・経験をアピールするのはいいのですが、こちらが求めている職種とかけ離れたことをどれほど書かれても、評価の対象にはなりません。こちらのニーズを読み取り、それに合わせたスキルをアピールしてこられる方は、面接に進む確率が高くなります。 |
・どんなにキャリアが豊富でも、何枚にもわたって長々と書かれると読む気をなくします。A4サイズの用紙1〜2枚にコンパクトにまとめてほしいですね。 |
・「自己PR」欄では、これまで身につけた経験・スキルだけでなく、それを活かして入社後にどんな仕事をしたいのかを明確にしてもらえるといいですね。どのように会社に貢献してくれるのか、イメージしやすくなります。 |
《注意点》
職務経歴書はフォーマットが決まっていないので、
「見る人の立場に立って、読みやすい書類を作る」ことが大切になります。弊社ホームページに職種別のサンプルも用意しているので、ぜひ参考にしてみてください。
内容面では、
「応募先企業のニーズに合わせて、自分のスキルをアピールする」ことを心がけましょう。どんなに経験やスキルがあっても、求められていないことを挙げたのではアピールになりません。あなたの経験やスキルをしっかり洗い出した上で、先方のニーズにマッチする内容に絞って記載しましょう。
■送付方法
・書類を郵送する時は、添え状を付けたほうが印象が良くなります。いきなり書類だけを送りつけられると、「失礼だ」と感じる担当者もいますよ。 |
・書類はクリアファイルに挟んで、A4サイズの書類が入る封筒に入れて郵送するのがベストですね。後でファイリングする時に、折り目がついていないほうが助かるんです。ちょっとしたことですが、「気遣いができる人だ」という印象になります。 |
■まとめ
転職成功への第一歩となる書類選考。忙しい中で応募書類を作るのは大変ですが、ここで手を抜かず、細部まできちんと仕上げることで、担当者の印象がぐっと良くなります。書き上げたら、第三者の客観的な目でチェックしてもらうとよいでしょう。どう書けばいいか迷った時は、キャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。