企業によっては、面接の際に「私服でお越しください」「カジュアルな服装で」などと指定されることがあります。この場合はどんな服装で行けばよいのでしょう?「普段の格好だから、Tシャツやジーンズでもいいのかな」と考えたら大間違い。この場合の「私服」とは、「スーツ以外で、ビジネスにふさわしい服装」、すなわち「オフィスカジュアル」と呼ばれる服装を意味します。
「そう言われても何を着れば良いのかわからない」という人もきっと多いことでしょう。でも、オフィスカジュアルにもある程度のルールがあります。ここでは、面接にふさわしい「オフィスカジュアル」のポイントを解説しましょう。
■「私服」を指定する意図は?
面接の際に「私服」を指定するのは、IT系、マスコミ、広告、アパレル、サービスなどの業界に多いようです。企業が私服を指定する理由は、「自由な社風であることをアピールする」という狙いのほか、「応募者のセンスを確認したい」「TPOに合わせた判断ができるかどうかをみたい」「社風に合った人材かどうかを見極めたい」という意図があると考えられます。
事前に企業のホームページなどで実際に働いている人の様子が見られれば、その服装を参考にすると良いでしょう。
■失敗しない「オフィスカジュアル」の選び方
【男性の場合】
基本は「ジャケット×シャツ×コットンパンツ」と考えればOKです。
●上着
最も無難なのは、黒・紺など濃いめの色のジャケット。少し個性を出したいなら、ベージュ、ライトグレーなどの明るい色のジャケットもOKです。ファッション系・クリエイティブ系など、業界によってはカーディガンでも良いでしょう。
●インナー
基本は襟付きのシャツ。白シャツだとフォーマルになり過ぎる場合は、ブルーなどの色物や、ストライプなどの柄物を選ぶと良いでしょう。
暑い季節なら、ジャケットなしで長袖シャツ1枚やポロシャツでもOKです。
●ボトム
チノパンやスラックスが一般的です。黒、紺、グレーなどの濃い色が無難ですが、ベージュ、白などでもOKです。ジャケットとパンツが同じような色だとスーツのように見えてしまうので、上下のバランスを考えて選びましょう。
●靴・靴下
スーツの時と同様、黒か茶色の革靴がベストです。靴下も黒または上着と同系色にしましょう。
【女性の場合】
清潔感があり、動きやすい服装であればOKです。アパレル系の場合は、色やスカート丈など流行を意識して選ぶことも大切です。
●上着
ジャケットまたはカーディガン。色は特に派手でなければ問題ありません。
●インナー
ブラウスや襟付きのシャツ、カットソーなどを選びましょう。アパレル系や販売などの場合は、無難なダークカラーよりも明るい色を選ぶ方が良い場合もあります。
●ボトム
パンツ・スカートはどちらでもOK。極端なミニスカートやロングスカートは避けた方が無難でしょう。
●靴・ストッキング
3〜5cm程度のパンプスが無難です。色は黒に限らず、服に合うものであればOKです。カジュアルと言っても、ミュールやサンダルは避けた方が良いでしょう。また生足は避け、ベージュまたは服装に合ったストッキングを着用しましょう。
●アクセサリー
アパレル業界や販売職であれば、個性を出すためにアクセサリーをつけていくのもOKです。ただし、あまりに大きいものや目立つものは避けた方が良いでしょう。
■節度を持った服装を!
「私服」「服装自由」とあっても、どんな格好でも良いというわけではありません。革ジャン・Gジャンなどのジャンパー類、デニムのパンツやカーゴパンツ、スニーカー・サンダルなどは、いくらカジュアルと言ってもビジネスシーンにふさわしいとは言えません。また女性の場合、露出度の高すぎる服や高すぎるヒールなども良い印象を与えません。あなたの「社会常識」も企業にチェックされていると思いましょう。
「これでいいのかな?」と迷った時は、「その服を着て働いている自分がイメージできるか」、「その服装で取引先やお客様に会えるか」を考えてみましょう。自信がない時は、キャリアアドバイザーに相談してみるのもおすすめです。